工藤監督も目を丸くするアーチ攻勢だった。ソフトバンクが3発7得点で楽天に快勝した。14戦ぶりのヤフオクドームで3回には李大浩内野手(32)松田宣浩内野手(31)が工藤政権初の2者連続アーチ。李大浩は5回に、来日初の2打席連発となる140メートルの超特大弾を放った。連勝で今季初の貯金3。首位日本ハムに1ゲーム差に迫り、今日にも首位タイに浮上する。

 1点差に迫られたいやな流れを豪快に断ち切った。3回2死で李大浩が外角直球をバックスクリーン右へ放り込むと続く松田が左翼スタンドへ突き刺した。就任後初の2者連発に工藤監督は「気持ちいいですよ。チームが乗ってくれる点の取り方」と快感を味わった。工藤監督の目をさらに丸くさせたのは5回の李大浩だった。2死一塁から塩見の内角スライダーを捉えた。左翼ポール際への打球は出入り口付近まで飛ぶ超特大の140メートル3号2ランとなった。

 「プロに入っても何本の指かに入る本塁打だった。韓国では何度かあるけど、日本では2打席連続は初めてだよ」

 工藤監督も「すごかったね。2本目は完璧だったね」と驚くばかり。昨季不動の4番が今季は5番を任される。それでも開幕から絶不調。12日には打率1割9厘まで落ちた。それでも5番で使い続ける工藤監督の期待に、17日からのロッテ3連戦から応えはじめている。「目が痛くなる」までビデオを見続け、打撃コーチと相談し、左足を意識的に高く早く上げるように試みた。始動が早くなり、ボールとの間をとれるようになった。

 この日はもうひとつ、スッキリして打席へ入った。同学年で親友の阪神呉昇桓が、韓国の人気女性グループ「少女時代」ユリとの交際を認めた。李大浩は「前から知っていました。でも言えなくて…。韓国では口がかゆいと言うんですが、言いたくて我慢するのが大変でした。でも仲がいいので言えなかった」とうれしそうに打ち明けた。さっそく呉昇桓には「これでみんな知っているから、気楽にデートできるね」と電話したという。

 不振時には母国・韓国でも痩せすぎでパワーが落ちたと話題になった。「向うではすぐ体重のせいにしたがるけど1、2キロしか変わらないし、関係ない」と笑った。ヤフオクドームには夫人の両親も観戦に来ていた。3万1324人のファン、日本、韓国のファンにもパワー健在ぶりを焼き付けてご機嫌。首位が見えてきたチームの頼もしい主砲が、完全復活だ。【石橋隆雄】