阪神岩貞祐太投手(24)に救援への転向プランが浮上した。12日、金本新監督が安芸でのブルペン投球中、自ら打席に立って球筋をチェック。キレのある球をじっくりと見極めていた。1年目の14年は6試合に先発して1勝を挙げ、今季も5戦先発して白星1つ。2年間は先発一筋だが、指揮官は腹案を温めていた。

 この日、来季の起用法について問われると「中継ぎも今年は高宮1人だったから。左を最低2枚、多くて3枚。ロングリリーフの利く左が1枚いれば大きいと思う」と明かした。14日には中日からFA宣言した中継ぎ左腕の高橋聡と交渉を行い、入団が濃厚だ。さらに岩貞を中継ぎで起用し、手薄な救援陣を分厚くする狙いがある。1軍では先発経験も豊富で、スタミナ面での不安も少ない。ロングリリーフ要員としては、理想的な存在だろう。

 岩貞もマウンドから、大打者だった金本監督の風格を感じ取った。「ああやって見てもらえるのはうれしいこと」と感謝する。今日13日の紅白戦では、救援登板に臨む予定。「追い込んだら三振を取るくらいの気持ちでやりたい」と意気込んだ。前回登板の11日紅白戦では、3回を9人で片づける完全投球だった。13年のドラフト1位左腕が力投して、1軍定着を印象づけたいところだ。