剛さん、任せてください-。阪神藤浪晋太郎投手(19)が今日1日の中日戦(京セラドーム大阪)で今季初登板する。ホーム開幕戦は2年目のスタートの一戦だけでなく、大きな意味を持つゲームだ。3月30日に負傷交代した西岡の分までカバーし、投壊した開幕3連戦の流れを断つ。同31日は鳴尾浜球場でブルペン入りし、42球で最終調整を終えた。

 普段なら慎重に言葉を並べる藤浪が、珍しく語気を強めた。前日3月30日の試合中、大阪桐蔭の先輩西岡がプレー中に負傷。救急車で運ばれ、そのまま入院する事態となった。この日西岡は都内で精密検査を再び受け、脳に異常はみられなかった。また、出場選手登録も抹消されなかったが、今日の試合は欠場が確実。そんな状況に、19歳は燃えていた。鳴尾浜での投手練習を終えると思いを口にした。

 藤浪

 一丸?

 もちろんです。3番セカンドの主軸の方が抜けられた。その分、しっかり自分は抑えていきたい。剛さんの分をカバーするじゃないけど、しっかりやりたいと思います。

 ピンチになるとたびたびマウンドに足を運び、声を掛けてくれた。昨季は「10勝すれば、スーツを買ってやる」と約束。開幕の東京遠征ではご褒美を身にまとい、笑顔で移動していた。兄貴分の負傷に、燃えないはずがなかった。

 それだけではない。開幕カード3連戦で投手陣は計47安打を浴び27失点を許した。6連戦の初戦で、投壊の流れを変えることも大きな役割だ。首脳陣からは長いイニングを投げることも期待されるなど、昨季とは異なりその右腕にかかる重責はエース級。藤浪自身からも裏カードの頭としての自覚がにじみ出た。

 藤浪

 やることは変わらないですけど。週の頭ですし、勝ってチームを勢いづけられるようにしたい。しっかり調整はできているし、決して状態は悪くない。

 舞台は得意のドーム球場だ。昨季、ドーム球場6試合に登板し3勝0敗で防御率1・69。1試合登板した京セラドーム大阪でも白星をつかんでいる。中日とは3試合対戦し、1勝0敗(防御率1・35)と相性はいい。負の流れを断ち切る舞台は整っている。【池本泰尚】

 ▼昨季の藤浪はドーム球場で6試合に登板(すべて先発)し3勝0敗。防御率は1.69で、屋外球場での3.14を大きく上回る。得点圏被打率は1割3分2厘(38打数5被安打)で、屋外球場の2割4分4厘(90打数22被安打)から大幅に良化。京セラドーム大阪では8月18日ヤクルト戦に登板し、6回2失点で9勝目。5回1死満塁のピンチも森岡を投ゴロ併殺に抑えるなど、粘りの投球を見せた。

 ▼藤浪は昨季、中日戦3試合に先発し1勝0敗、防御率1.35の好成績だった。被打率1割5分2厘は、対戦カード別で唯一の1割台。失点は8月24日の5回和田の犠飛と、9月28日4回和田の2ランによる計3点。他の打者に打点を許していない。