中日が川上憲伸投手(39)と来季契約を更新することが22日、分かった。今季は開幕投手も任されたが故障や不振で、5月から2軍調整中。だが球団は元エースの再起を期待し、構想に入れた。また、球団は谷繁兼任監督の選手契約をはじめ山本昌、和田、小笠原、岩瀬との契約も更新する方針。40歳以上が6人のベテラン大所帯で来季巻き返しを目指す。

 憲伸が来季も竜のために投げる。球団は去就が注目されていた川上と来季契約を更新する方針を固めたことが判明した。元エースは今季も不振のままシーズンを終了。来年6月で40歳になる年齢も考慮すればサプライズ感もあるが、4年ぶりのV奪回に欠かせない戦力と判断された。

 川上は昨オフ、1度戦力外通告を受けたが、就任した谷繁兼任監督の強い要望で再契約。今季は6年ぶり開幕投手も務めるなど6試合に先発した。だが2年連続1勝止まりで、5月7日の阪神戦直前の腰痛発症で降格して以来、再調整が続いている。2軍でも10試合で0勝5敗、防御率10・88。状態が上がらないまま今季の登板機会を終了した。

 だが球団は2軍落ち後の練習姿勢や、来季巻き返しにかける練習態度や意気込みを高く評価。若手に与える影響も大きく、復調すれば大きな戦力になるとして、日米125勝右腕に中日での15年目を用意する。

 この日、ナゴヤ球場で調整した川上も現役続行への強い意欲を示した。「たとえクビになったとしても引退宣言はしない。ずっと野球少年でいたいし野球しかないですからね」と独特の表現で現役へのこだわりを強調。来季についても「自分の年齢を再確認して、元気な子たちと張り合えるように、倍ぐらい練習しないと」と決意を示した。

 球団は川上に加え、来年で45歳を迎える谷繁兼任監督の2年間の選手契約も予定通り更新する方針だ。そして昨オフ、落合GMから“2年契約”を保証され、50歳になる山本昌ももちろん残る。さらに43歳になる和田、42歳になる小笠原、41歳になる岩瀬とも契約を更新する方針だ。球界最年長の山本昌を筆頭に、40歳以上となるチームの年齢上位6人が全員残留。大ベテランたちを旗振り役に覇権奪回を目指す。