ワールドカップ(W杯)ロシア大会で王座奪回を狙うブラジルは初戦でスイスと対戦、日本時間18日午前3時にキックオフする。

 ブラジルは16年夏にチチ監督就任後21試合で17勝3分け1敗、10日の親善試合オーストリア戦も3-0で快勝し、2月に負傷したネイマールも2戦連続ゴールを挙げ、復調をアピールした。まさに「スキなし」の印象だ。

 だが、懸念材料がまったくないわけでもなさそうだ。ブラジルでESPNなどのコメンテーターを務めるセルソ・ウンゼルテ氏は「E組は一見、ブラジル以外に強いチームがない組に見えますが、セルビアやスイスは守りが非常に堅いので、苦戦するかもしれません。ブラジルは相手の守備が堅くてゴールができないと、それがきっかけで焦り、チャンスをつぶしてしまう可能性がある。それほど期待値が高くない2チームですが、ゲームスタイルの相性で勢いを止められてしまう心配はあります」と話す。

 その意味でもスイス戦での戦いぶりは注目される。もちろん同氏はブラジルの1次リーグ突破は「問題ない」とする。問題はその内容のようだ。「一方で、1次リーグから堅守のチームへの耐性をつけるいい機会にもなりえます」。相手の守備に冷静に対応し、崩して自信をつければ、決勝トーナメントに生きるというわけだ。