ワールドカップ（Ｗ杯）ロシア大会のフランス優勝を祝う多くの国民が１５日夜から１６日未明に各地で街に繰り出し、一部は機動隊と衝突した。運転を誤るなどした死傷事故も起きた。フランスのメディアが伝えた。

　パリのシャンゼリゼ通りでは凱旋（がいせん）門がフランス国旗の「青白赤」や、スポーツ代表チームを象徴する鶏のマーク、「優勝２回」を表す二つ星でライトアップされた。

　数十万人から１００万人といわれる群衆が通りを埋め尽くす中、一部が暴徒化して商店から酒を略奪したため、機動隊が催涙ガスなどで排除し、負傷者や逮捕者も出た。

　南東部リヨンでも約２万人が観戦した中心部の広場で、一部のサポーターが火炎瓶を投げるなどして機動隊が出動した。

　東部アヌシーでは優勝を喜び運河に飛び込んだ５０代とみられる男性が死亡。パリ郊外で優勝を祝ってクラクションを鳴らしながら車を運転していた男性が街路樹に突っ込むなど各地で事故が起き、死傷者が相次いだ。