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W杯最終予選、初戦は北朝鮮と対戦

W杯アジア最終予選の組み合わせ抽選会の結果を受け会見するジーコ監督。会見中も用意されたテレビのスポーツニュースを食い入るように見つめていた(撮影・小沢裕)

 【クアラルンプール9日=永井孝昌】日本の真の実力が、試される時がきた。アジアサッカー連盟(AFC)は06年ドイツW杯アジア最終予選の組み合わせ抽選会を行い、日本はイラン、バーレーン、北朝鮮と同組のB組に決まった。カギは北朝鮮戦で、まず来年2月9日の初戦にホームで対戦。さらに6月8日アウエー戦では、人工芝で照明設備にも不安があるスタジアムが会場に指定される可能性が浮上。ビザの発給など問題も多く、ピッチ内外を含めた文字通りの総力戦になる。試練を突破せずして、3大会連続のW杯出場はない。

 何も、分からない。それが不安を増長した。最後の最後まで残った日本が入ったのは、イラン、バーレーン、北朝鮮が名を連ねていたB組。抽選が終了すると日本協会平田GSは「ピッチの中も外も、想定される中では一番厳しいんじゃないか。気が重い」と言って目を閉じた。できれば避けたかった北朝鮮との最終予選。関係者は一様に、ピッチ外の戦いの重要さも再認識せざるを得なかった。

 分かっている情報だけでも厳しい戦いになることは間違いない。北朝鮮とのアウエー戦は、6月3日のバーレーン戦から中4日の6月8日。アウエー連戦でチャーター機での移動も検討されているが、国内でビザが発給されない場合は中国など北朝鮮と国交のある国の大使館経由で平壌入りする必要も出てくる。

 さらに北朝鮮が1次予選で2度使用した4万人収容の金日成スタジアムは、現日本代表が経験したことのない人工芝。AFCはナイター開催を推薦しているが、3月に同会場で行われた北朝鮮−UAE戦でマッチコミッショナーを務めた東アジアサッカー連盟の岡田事務総長は「照明設備はテストが必要な状態」という。平壌には天然芝のスタジアムもあるだけに、どちらの会場を指定してくるか分からないことも日本には難題。現地視察も手続きは容易ではなく、平田GSは急きょ帰国予定を延期してクアラルンプールに残り、今日10日の実務者会議でビザなどの諸問題に対応することを決めた。

 北朝鮮関係者の言葉も、不気味さを漂わせる。抽選会に出席した北朝鮮サッカー協会のチョン・インチョル副会長は「個人的にはこの組み合わせを楽観視している。ドイツに行けると思う」と発言。1次予選終了後にユン・ジョンス監督が解任された、という情報には「そんなことはない」と否定したが真偽は不明。腕にはブルガリの時計、左胸に金日成バッジをつけて「これは政治や経済ではなくスポーツ。日本のサポーターの入国も拒む理由はない」と言いながら、眼鏡の奥の鋭い眼光を最後まで緩めることはなかった。

 北朝鮮とは過去11度対戦し、4勝3分け4敗とまったくの五分。北朝鮮は過去2大会のW杯予選に出場しておらず、どんなサッカーをしてくるか本格的な情報収集はこれからになる。対戦は93年10月21日のドーハでの米国W杯予選以来12年ぶり。アウエーとなると89年6月25日のイタリアW杯予選以来実に16年ぶりだが、その時は0−2で敗れた日本。何が待ち受けていてもおかしくない真のアウエーの戦いが、ドイツへの切符のカギを握っている。

[2004/12/10/08:18 紙面から]

写真=W杯アジア最終予選の組み合わせ抽選会の結果を受け会見するジーコ監督。会見中も用意されたテレビのスポーツニュースを食い入るように見つめていた(撮影・小沢裕)


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