ファイナルこそ、500メートルバンクの新記録が飛び出すか。

ブフリは準決1着で、10年にマシュー・クランプトン(イギリス)が記録した短期登録選手の連勝記録13に並んだ。決勝で勝てば記録更新になる
ブフリは準決1着で、10年にマシュー・クランプトン(イギリス)が記録した短期登録選手の連勝記録13に並んだ。決勝で勝てば記録更新になる
決勝の連係を確認する外国人2人。グレーツァー(右)がブフリから「自力勝負したい」と聞いて番手を回る
決勝の連係を確認する外国人2人。グレーツァー(右)がブフリから「自力勝負したい」と聞いて番手を回る

 大宮F1が今日20日に決勝を迎える。今からちょうど1年前に当所で500メートルバンクの上がりタイム12秒8の日本記録を樹立したブフリと、今年の世界選スプリント金メダルのグレーツァーが決勝進出してタッグを組む。ともに予選を上がり13秒0のまくりで制し、準決はライン決着を意識したロングスパートで連勝を決めた。ブフリが自ら記録を塗り替えるか、それともグレーツァーが新たなレコードホルダーとなるか。注目の戦いは午後4時30分に発走する。

 そこで今回の【敢闘門】は、上がりタイムを計測する舞台裏をリポートした。大宮競輪場のJKA審判室に潜入した。サンプルにするA級準決4Rでは、最終バックで先頭だった佐方良行がそのまま押し切った。

バンク内の中央に塔が設置され、その最上部にレース映像カメラがある
バンク内の中央に塔が設置され、その最上部にレース映像カメラがある
バンク内のカメラから送られた画像を映し出すモニター。審判室に設置され、右上モニターを元にして個人上がりが計測される。画像は2日目準決4Rの最終バック
バンク内のカメラから送られた画像を映し出すモニター。審判室に設置され、右上モニターを元にして個人上がりが計測される。画像は2日目準決4Rの最終バック

 レース後すぐに審判員は着順や着差、失格など違反行為の有無を確認しながら、レースの総タイムと選手それぞれの個人上がりタイムを計測する。上がりは、大宮競輪ではバンク内の塔から送られたレース画像を元にする。最終バックとゴールの画像にそれぞれ記されたタイムを見比べて割り出す。佐方が号砲から最終バックを通過したタイムが2分45秒20なら、ゴールした瞬間が2分59秒45。バックからゴールまで14秒25を要したことになるが、審判は秒以下の2桁目を割いて14秒2を上がりとする。

準決4Rのゴール。モニター右下部にレースの総タイムが2分59秒45と記されてある。勝った7番車の佐方良行はバック線を2分45秒20の時点で通過した。従って個人上がりは14秒25となるが、秒以下の2桁目を割いた14秒2を審判は個人上がりとする
準決4Rのゴール。モニター右下部にレースの総タイムが2分59秒45と記されてある。勝った7番車の佐方良行はバック線を2分45秒20の時点で通過した。従って個人上がりは14秒25となるが、秒以下の2桁目を割いた14秒2を審判は個人上がりとする
準決4Rのゴール。モニター右下部にレースの総タイムが2分59秒45と記されてある。勝った7番車の佐方良行はバック線を2分45秒20の時点で通過した。従って個人上がりは14秒25となるが、秒以下の2桁目を割いた14秒2を審判は個人上がりとする
準決4Rのゴール。モニター右下部にレースの総タイムが2分59秒45と記されてある。勝った7番車の佐方良行はバック線を2分45秒20の時点で通過した。従って個人上がりは14秒25となるが、秒以下の2桁目を割いた14秒2を審判は個人上がりとする

 審判員の1人は「上がりだけじゃなく、判定は正確に丁寧に速やかに。ファンのためです」と心がけを話した。

【野島成浩】