大激戦の決勝は、3連単41万超の大波乱で幕を閉じた。諸橋愛(37=新潟)が内を伸びて優勝、04年9月の青森以来10年7カ月ぶり、通算2度目のG3制覇を達成した。

 突如、諸橋の目の前にビクトリーロードが出現した。桐山と浅井が絡んで外へ。ぽっかりと空いたコースを見逃さなかった。「正直、自分でも優勝できるとは思わなかった」と本人も驚きの決着だった。開催直前は成田和也らとバイク誘導で脚力を磨いたが「でも2日間は前を抜けなかったからね。ん? と思っていた。本当に競輪はわからない」と苦笑する。「こうやって強い選手と走ってチャンスをものにしないとね」と、口元を引き締めた。次戦は26日開幕のG2共同通信社杯。タイトル獲得へ、大きな手応えをつかんで防府に向かう。【山本幸史】