若武者・鈴木圭一郎(21=船橋)が2度目のG1優勝を決めた。2周1角で先頭を奪い、3・365の好タイムで後続を完封した。

 好スタートから3番手につけた鈴木は、力強い爆音をとどろかすマシンを操り、楽々と主導権を握った。他選手が迫ることさえできない圧勝劇だ。「エンジンは試走からとても良かった。すごいパワー。こんなに仕上がるとは思わなかった」。最年少Vとなった3月の川口開設記念グランプリに続く、G1・2回目の制覇。「緊張せずに乗れた。満点です」と声を弾ませた。

 「強くなりたいから」と移籍先を浜松に決めた。「若くて未熟なので、浜松の走路で抜き方や回り方を磨きたい」。誰にも負けない向上心は、調整力やレースでの走りに、大きな効果をもたらしている。

 表彰式では「今年の目標はMVPです」と誓いファンを沸かせた。「簡単なことではないし、SGを取らないと」。ビッグマウスには聞こえないから不思議だ。【天野保彦】