戸田のエース桐生順平(30=埼玉)が、地元周年記念初制覇を果たした。枠なり3対3のインからコンマ05のトップスタート。抜群のスピードで一気に抜け出した。昨年11月の尼崎周年以来、5回目のG1優勝を飾った。

 流れをきっちりつかんだ。特に準優は1号艇が連敗、桐生だけが逃げ切った。「準優が一番緊張した。でも、あれで流れは来た」。優勝戦は不安定だった風が収まり、水面は絶好。「スタートは行く気でした。準優よりいい緊張感を味わえた」とライバル勢を完封。ゴールでは1回深々と頭を下げた。「最高です。1回は取りたかったタイトルだし、感謝です。戸田のファンは本当に温かい。僕はそれが支え」と喜んだ。

 目標は「住之江に行くこと」と年末のグランプリを見据えるが、今年は始まったばかり。「欲は出さず、1走1走。魅せるレースをしたい」。ファンを魅了することを最優先に、頂点への道を歩む。【窪寺伸行】