「見てください。この真新しいレーサーパンツ」。

そう自虐的に語った児玉慎一郎(44=香川)のA級降格は99年以来、実に20年ぶりになる。

ケガもあった。年齢による衰えも否めない。さらには、選手会の香川支部長という重責も担っており、自分の練習だけに集中しづらい環境もある。

降級初戦の奈良は、初日こそ嶋田誠也のまくりに流れ込んで2着。しかし、準決は吉田智哉の打鐘ガマシにちぎれてしまい、「A級が甘くないというよりも、とにかく自分が弱い」と落胆した。

このままズルズルと落ちていくわけにはいかない。「踏み出しに付いていけば何とかなる。ポイントはそこですね」。特選10Rは、先制有力な岡山勢に食らい付き、反撃ののろしを上げよう。