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第54回 国土交通省大臣旗争奪 競艇 全日本選手権特集


2004年 プレーバック

田頭実、イントップSから一気逃げ

全日本選手権最終日 優勝賞金4000万円のボードを掲げる田頭実=2004年10月31日、福岡競艇場
全日本選手権最終日 優勝賞金4000万円のボードを掲げる田頭実=2004年10月31日、福岡競艇場

 地元の田頭(たどう)実(37=福岡)がインから豪快に逃げ切った。福岡競艇「SG第51回国土交通大臣旗争奪全日本選手権」の優勝戦は10月31日に行われた。圧倒的人気を背負った田頭はインからプレッシャーをはねのけるトップスタート。ライバルたちに付け入るすきを与えず、一気にゴールまで駆け抜けた。田頭のSG優勝は99年7月若松のオーシャンカップ以来5年ぶり2回目。2着も地元植木通彦で3着今村豊。3連単<1><4><2>は1940円、2連単(1)(4)は720円でともに2番人気。なお、田頭は優勝賞金の中から30万円を新潟県中越地震の義援金として贈る。

 田頭は劇的な復活劇を力強く、そしてカッコよく決めた。イントップSから一気に逃げ切る会心のレースだ。「自分としてはちょっと遅いSだったけど、全速で行けた。今村さんが(Sで)遅れて、植木君にどう料理されるかなって思ったけど、ターンマークだけを見て回った。1マークを回って後ろが離れていたので、優勝できたと思った」。Ⅴゴールに駆け込むと右手を2回、3回と繰り返し突き上げて、スタンドから聞こえる割れるような大声援に応えた。

 苦しんだ分だけ喜びは大きい。99、00年と2年連続で賞金王に進んだが、昨年、一昨年は度重なるスタート事故で不振に陥った。「3年連続賞金王に行こうと思って焦っていた。その結果がF。悪い方、悪い方にばかり向かっていた。今年は目の前のレースを大事に走った」。記念、SGなどのグレードは関係ない。1走1走を懸命に走った結果が今回の優勝を呼び込んだ。

 地元福岡では99年若松オーシャンカップに続く2回目のSG優勝だ。「地元で2回も優勝できて本当に幸せな選手。成績が悪くても悪口も言わず…。本当に応援してくれた人のお陰です」。お立ち台では温かい目で見守ってくれた地元ファンの前で男泣きした。

 Sと気合ではだれにも負けない。だから田頭ファンは多い。「スタートだけが取りえの僕だけど、これからも泥くさい田頭を応援してください」。勝っても負けても、いつも全力投球。そんな、ひたむきでガムシャラなところが、田頭ファンをひきつけて離さない。

[2004年11月1日付 紙面から]



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