カジノのオーナー夢実現へ/ベルモントS
<ベルモントS>
【ニューヨーク3日=鈴木良一】カジノドライヴ(牡3、藤沢和)の山本英俊オーナー(52=フィールズ株式会社代表取締役会長)は、海外制覇を目指して競走馬のオーナーとなった。馬を持ってわずか4世代目にして、夢の実現が近づいてきた。
最初から目標は「世界」だった。カジノドライヴの山本英俊オーナーは海外でのG1制覇を夢見て、馬を所有した。「競馬は文化。その本場はやはり欧州であり米国。超一流の舞台で馬を走らせたい」。馬主となって現3歳が4世代目。夢が近づいてきた。
欧米のセールで血統馬を購入し、走らせる。「(海外制覇には)それが近道だと思った」。山本氏は藤沢和師が驚くほどの血統通。サドラーズウェルズやレインボークエストは日本では結果を残せていない種牡馬だが、究極の目標は日本のG1制覇ではない。信念を持って「海外で走る血」を選び続けた。06年のキーンランドセプテンバーセールで95万ドルで落札したカジノも、そんな1頭だ。
本業のレジャー関連事業と競馬は相通じるものがあるのだろう。「日本の馬が海外に挑むことで、ファンが夢を見る。その姿を見ていると、自分も幸せだ」。当初は3歳秋のブリーダーズC挑戦を考えていた。1年前、半姉がベルモントSを勝ったことで、方針を転換した。「3連覇に挑戦しないわけにはいかない」。生まれるドラマをファンが待っているの感じた。
その発想には、本当に驚かされる。藤沢和師が「今までにない馬主」というのも納得だ。06年に270万ドルの北米レコード(当時)で落札したモンジュー産駒の牡馬は、2歳のうちに渡欧。仏ダービーへの挑戦計画がある。「向こうで走るのを想定し、フランス語で『アムールマルルー』って名前をつけた」。2歳時からの遠征など、今まで誰も考えなかった。
ドバイでも壮大なプランを描いている。カジノを来春のドバイワールドCに遠征。自身が会長を務める企業が協賛する総合格闘技「K-1」のドバイ大会を、同時期に開催しようという。「世界から集まる競馬ファンの人たちも、きっと盛り上がってくれると思う」。
世界的偉業のかかる一戦を前にしても、表情から硬さは伝わってこない。笑って言う。「勝ったら物語みたいだ」。スケールの大きさはもちろんだが、心から競馬を楽しんでいるからこそ、言葉にも余裕がある。
[2008年6月4日7時58分 紙面から]
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