マティーニ驚きの初重賞/キーンランドC
<キーンランドC>◇8月31日=札幌◇G3◇芝1200メートル◇3歳上◇出走16頭
最低16番人気の8歳馬タニノマティーニ(牡、栗東・須貝彦)が直線で抜け出し、1分7秒9のレコードで優勝した。1番人気キンシャサノキセキ(3着)、2番人気ビービーガルダン(2着)を完封し、悲願の重賞初制覇を達成。通算9勝のうち北海道で6勝というコース巧者の底力を見せつけた。単勝1万6140円、馬単23万8440円、3連単56万1610円はレース史上最高配当となった。
誰も想像しなかったゴールシーンに、北の大地が静まり返った。真っ先に駆け抜けたのは、秋山真一郎騎手(29)と新コンビを組んだ最低人気のタニノマティーニ。管理する須貝彦三師(67)も目を白黒させながら「掲示板でもあればと思っていたが」と驚きを隠さない大番狂わせだった。
いつもクールな秋山も興奮気味だ。「スタートだけ気を付けた」という通り、発馬を決めると前を見る形で内の4番手を進んだ。抑え切れない手応えで4コーナーを回ると直線で外に持ち出し、粘るビービーガルダンをとらえた。同馬が記録していたコースレコードを塗り替え、初タイトルを獲得。秋山は「函館で何度かけいこに乗ったが、その時より状態は良かった。いいときに乗せてもらった。最近ストレスがたまっていたので、すっきりした」。今年の函館開催で騎乗停止となり、函館記念はフィールドベアーで鼻差2着と悔しさを味わった。だが、マティーニが札幌入りすると付きっきりでまたがり、テン乗りの不利を克服した。
波乱演出の要因は馬場適性の高さだ。須貝彦師は「毎年、夏はいい競馬をしてくれる」と認めるように、ここまで函館、札幌で通算9勝中6勝をマーク。6年連続で北海道シリーズに参戦と、洋芝にこだわってきた。サマースプリントシリーズでは10点を加算し、合計11点で2位。今後は未定ながらも、シリーズの最終戦となる14日阪神のセントウルS(G2、芝1200メートル)を視野に入れており、逆転で夏の短距離王を奪取する可能性もある。マティーニの熱い夏は、まだまだ終わらない。【松末守司】
[2008年9月1日8時27分 紙面から]
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