武豊意地だ三浦にすべて先着、新記録阻止
武豊騎手(39)が先輩の意地を見せた! 12日の東京で、自らが持つデビュー年最多勝利数(69勝)に並んでいた新人・三浦皇成騎手の新記録樹立を阻止。直接対決9戦で5勝の固め打ちを演じ、すべて先着を果たした。毎日王冠のウオッカでは、果敢に逃げて2着。天皇賞・秋(G1、芝2000メートル、11月2日=東京)での巻き返しを期した。
天才がスーパールーキーに貫禄(かんろく)を見せつけた。土曜日は武豊が京都、三浦が東京と騎乗が分かれたが、この日は東京で直接対決。87年に打ち立てた新人記録の更新を阻み、5勝を荒稼ぎした。1Rリスペクトキャットの逃げ切りを皮切りに、3Rミクロコスモス、5Rスズカルネッサンス、6Rアポロダヴィンチで立て続けに勝利。最終レースは人気薄のビッグポパイで直線一気の差し切りを決めた。
三浦と9回顔を合わせてことごとく退け、1度も先着を許さなかった。負けたレースでも厳しく接した。7Rのヘイアンレジェンドでは3角すぎから早めに動き、1番人気マイネルアーバニタを内に封じ込めた。4着だったが三浦は7着。若きライバルを触媒に化学反応を起こしたのように、生き生きと乗り続けた。
ウオッカでは意表の逃げに打って出た。ゲートを出てすぐに先頭に立つと、スタンドから地鳴りのような歓声が起こった。ウオッカの逃げは、新馬戦以来2度目。軽快に飛ばして直線で逃げ切り態勢に入ったが、スーパーホーネットの急襲をしのぎ切れず頭差2着。自らつくったペースで1分44秒6で走ったのだから、力は出し切った。
ここでも、三浦の騎乗馬(ドリームパスポート=11着)に先着。「決めていたわけじゃないが、メンバーと枠を見て作戦の1つに考えていた。引っ掛からなかったし、いい感じで行けたね。あと何十メートルで鈍ってしまったが、直線半ばまではこの馬らしいすごい伸びだった」と、冷静に振り返った。33秒8で上がって差されては脱帽するしかない。「勝った馬が異常に強かった。差される脚勢じゃなかったが…。大駆けにやられた。次は頑張ります」。天皇賞(秋)での雪辱を誓った武は、これからも三浦の前に大きく立ちはだかる。【岡山俊明】
[2008年10月13日6時38分 紙面から]
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