スカイ51秒9凱旋門へ勝つだけ/宝塚記念
<宝塚記念:追い切り>
もう負けられない。宝塚記念の大本命馬ディープスカイ(牡4、栗東・昆)が24日、豪雨の坂路で追い切られ、800メートル51秒9の1番時計をたたき出した。安田記念(2着)を上回る出来で、凱旋門賞挑戦の夢を追うには勝利が絶対条件。強い内容が求められる。
強い雨を切り裂くように、ディープスカイが弾んだ。朝一番の坂路を力強く駆け上がった。外ラチ沿いをぶれずに真っすぐ走り抜ける迫力は、間違いなく安田記念以上だ。タイムは800メートル51秒9-12秒7。馬場が使い込まれる前で比較的、状態が良かったとはいえ、その後この時計を上回る馬はいなかった。「先週も四位君が、気合が乗ってきたと言ってたし、いい時計が出ると思っていた。間違いなく前走より上積みはある」。見守った昆師のほおが緩む。早くから決められていた春3戦のローテーションの締めくくり。思惑通り、ピークの出来に仕上がった。
高いレベルに仕上げた安田記念だったが、馬体重はデビュー以来最も重い524キロ。宝塚記念に余力を残しておくための体つきだった。だが、この中間は、きっちり絞り込み、週初めの段階で516キロ前後。中2週とレース間隔が詰まっていることで緊張感も維持しており、動きに切れが出てきた。厳しい競馬をした前走から中3日で坂路入りを再開したことから、反動の心配もない。
仮にウオッカが出走してきても、勝てる自信はあった。むしろ、ここで破っておきたかった。「出てきて欲しかった。いないところで勝ったといわれたくないから」と、昆師は悔しがる。その裏には、秋の目標としていた凱旋門賞(仏G1、芝2400メートル、10月4日=ロンシャン)挑戦へのアピールが難しくなったことがある。
出走条件には、安田記念と宝塚記念の連勝を挙げていた。「ひとつ落としてしまったが、宝塚記念の内容次第ではオーナーにお願いしてみたい」。ウオッカを破っての実力アピールができない以上、中距離界では敵なしと思わせる、強い勝ち方が必要になった。
「名前通りスカッと勝って欲しい。1着という数字を取りにいく」。見えないウオッカを突き放す強さを証明するのは容易ではないが、夢はあきらめられない。強烈なパフォーマンスで、世界への道を切り開く。【高木一成】
[2009年6月25日8時45分 紙面から]
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