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ブエナ3冠達成で平穏決着/秋華賞

3冠を狙うブエナビスタ
3冠を狙うブエナビスタ

<高木一成の読み切った:秋華賞>

 前売り単勝2・1倍はおいしい! 秋G1初戦のスプリンターズS(3連単6万6890円)を仕留め好調が続く高木一成は、1週間栗東で秋華賞取材を続け、ブエナビスタの3冠達成を確信した。同世代では抜けた能力、肝心の状態も問題なしとなれば、逆らう手はない。3連単1着固定の15点で勝負する。

 史上3頭目の3冠牝馬の誕生だ。ブエナビスタの末脚にかける。桜花賞1・2倍、オークス1・4倍だった単勝オッズが、今回は前日オッズで2倍ちょっともつく。札幌記念敗戦後に蟻洞(ぎどう=ツメの病気)が分かったこと、追い込み脚質にはきつい内回りコース、そしてライバル勢のパワーアップなどが要因なのだろう。ただ、ブエナが春に見せたパフォーマンスはもっと絶対的だったはず。同世代の牝馬にそう簡単に逆転を許すとは思えない。

 特にオークスは圧巻。当時の東京は外が極端に伸びない馬場状態だった。それを気にしすぎた安藤勝騎手が内か外かで進路を迷うミスがあったが、最後は何の不利もなく抜け出したレッドディザイアを外から差し切った。「あの時の東京で外から差せたことに比べれば、今度(内回り)は全然まし」。脚質的に不安といわれる内回りコースだが、あん上にその意識はまったくない。実際に今回の直線は、最後に古馬を追い詰めた札幌記念の時より59メートル長い328メートル。これまでのレースで見せた瞬発力の差を持ってすれば、同世代の牝馬を差し損じる短さではない。

 ツメの不安をはじめとする状態面の心配も今週の動きで吹き飛んだ。Cウッドコースでラスト11秒8の切れ味。「不安があったらこれだけやれるわけない」という松田博師の言葉は納得がいく。速い時計が少ないのは確かだが、水曜の追い切り後も木曜に坂路、金曜にウッド2周、仕上げに土曜の坂路と乗り込んだ。時計的には派手でなくても、乗り込み量ではどこにも負けないのが松田博流。ぶっつけだったベガ(93年に3冠に挑み3着)とは違う。春と変わらない力を出せる状態で3冠に向かう。

 外に出しての末脚勝負に徹すると見ているので、内めの枠は正直嫌だった。ただ、名手アンカツならどこかでスムーズに馬群の外に持ち出すだろう。今回はブエナ逆転の可能性をほのめかす陣営も少なくなかったが、そのどこもが「紛れを起こせば」の条件付きだった。早めに抜け出してブエナの末脚を封じようと動く馬が増えた場合、その時は逆にブエナの決め手が生きやすい状況が生まれることになりそうだ。昨年は大荒れの決着だったが、今年は3冠達成の瞬間を見るレースになる。

 [2009年10月18日8時22分 紙面から]


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