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アドマイヤムーンが有終V/ジャパンC

- ジャパンCを制し絶叫するアドマイヤムーンの岩田騎手
<ジャパンC>◇25日=東京◇G1◇芝2400メートル◇3歳上◇出走18頭
世界のアドマイヤムーン(牡4、栗東・松田博)が有終の美を飾った。岩田康誠騎手(33)の好騎乗に導かれ、ダーレー・ジャパン・ファームへの40億円トレード後初勝利とともに、G1・3勝目をマーク。有馬記念には出走せずに引退し、来年の種牡馬入りに備える。2着にポップロックが入り、断然の1番人気に支持されたメイショウサムソンは3着に敗れた。
好勝負を重ねてきたJCは、今年も激闘となった。残り200メートル。内から飛び出したアドマイヤムーンの外から、ポップロックとメイショウサムソンとウオッカが矢継ぎ早に襲い掛かる。4頭とも上がり33秒台の豪脚。最初にウオッカの脚色が鈍り、次にサムソンが怪しくなった。ムーンが最後の力を振り絞ってゴール板に到達した時、食い下がるポップより頭だけ前に出ていた。勝負服がアドマイヤブルーからえんじ色に替わって初めての勝利。ドバイデューティフリー、宝塚記念に続くG1・3勝目で、獲得賞金11億8772万7000円はテイエムオペラオー、ディープインパクトに次ぐ歴代3位に浮上した。来年からの種牡馬入りに花を添えた。
岩田騎手は「頭でも半馬身でも出ていたらガッツポーズできたけれど、微妙な着差だったので…」とレースを振り返った。ジョッキーの感覚では鼻差に等しい大接戦。引き揚げる時のターフビジョンに自らの姿が大写しにされているのを見て、ようやく勝利を確信した。スタンドに向かって左人さし指を突き出してゴーグルを投げ入れ、ためていた喜びを爆発させた。検量室前で下馬する時には、涙で目を潤ませた。「いろいろなことが頭をよぎった。あえて言うなら、天皇賞であんなことになって、この馬の力はあんなものではないと証明できたのがうれしかった」。直線の不利で6着に敗れた前走のリベンジを果たし、世界のムーンの名誉を回復させた。
岩田にとっても大きな1勝。日本一の競馬場に持っていたコンプレックスを吹き飛ばした。これまで東京の重賞は22戦未勝利と苦しんでいた。ほかのコースより広く起伏があり、騎乗機会も少ない競馬場を手の内に入れるには時間が必要だった。「去年から参戦して、やっと馬場に慣れてきた。最近は結構体に染み付いて、いいレースができるようになった。今までG2やG3も勝てなかったんで、自信につながる」とはにかんだ。横山典と北海道で一緒に競馬に乗ったり話をすることで刺激を受け、騎乗にも良い影響が出た。今季は昨年の126勝を更新する136勝をマーク。武豊と11勝差で、リーディング逆転圏内にいる。
レース後、高橋力代表から有馬記念に出走せず引退することが発表された。わずか3戦のコンビだったが、競馬史に輝かしく名を刻んだ。【岡山俊明】
[2007年11月26日8時13分 紙面から]
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