国際親善試合イラク戦(11日、日産ス)とW杯ロシア大会アジア2次予選シンガポール戦(16日、埼玉)に臨む日本代表の海外組が7日、千葉県内での先行合宿を打ち上げた。MF香川真司(26=ドルトムント)はFW本田と2人だけで午後に練習。未明にテレビ観戦した欧州CL決勝から受けた刺激をハリルジャパンの自身初ゴールにつなげる。合宿は今日8日から国内組も加わり、全25選手がそろう。

 細分化されたドリブルメニューで、香川の心地よいステップが芝に刻まれた。8タッチ以上しながら回転したり、ポールを左右にかきわけたり、密集を切り裂く動きはお手のもの。スタッフ19人が見守る前で次々と関門を突破し、付き添ったハリルホジッチ監督から「ブラボー」と拍手を送られた。「細かいタッチは大事だし、今しかできない。(FC)みやぎ時代を思い出しましたね」。5日の途中合流から3日間の合宿を終え、笑顔で汗をぬぐった。

 気持ちの高ぶりが体を突き動かした。日本時間の午前3時45分から始まった欧州CL決勝を観戦。「真夜中にリアルタイムで?」と聞かれると「もちろん」と即答し「あの舞台に立つ選手の幸せをテレビ越しに感じた」と続けた。ドルトムントが決勝トーナメント1回戦で2戦合計1-5で敗れたユベントス。そこを粉砕したバルセロナに目を奪われ「決めるべきところで決め、違いを見せるべき3選手(3トップ)が違いを見せていた」と実感した。

 その刺激を、自身のハリルジャパン初ゴールに結びつける。3月の親善試合2戦はチームが計7点を奪った中で無得点に終わり「自分も結果を残していかないと。監督の要求に応え、2試合で結果を出す。それが評価を高めていく」とノルマを口にした。【木下淳】