【バンコク18日】日本代表バヒド・ハリルホジッチ監督(63)が、お悩み解決へ対話路線の方針を打ち出した。W杯アジア2次予選のカンボジア戦から一夜明けたこの日、代表は早朝にバンコクに移動して解散式を行い、夕方に帰国。指揮官は問題を抱える選手のため、個別面談とホットライン設置の意向を明かした。代表活動は来年3月まで空くが、来年1月1日の天皇杯まで戦力チェックのため、国内を視察する。

 カンボジア戦の辛勝から9時間後、チームは早朝にバンコクへ飛び立った。同地で海外組と分かれるため、空港内でハリルホジッチ監督があいさつ。「来季に向け各クラブでしっかり準備して、難しい局面にいる人も自分の席を勝ち取ってほしい」。各自に先発定着の宿題を課し、さらに2つのアイデアを口にした。

 「国内組には協会で会う機会を設け、話をしたい。各自に来季へやらなければいけないことをアドバイスしたい」と、日本協会に選手を呼び、個別面談を開催する意向を示した。面談相手は、今までのメンバー以外に「金崎、柏木のようにあと、2、3人追跡している選手がいる」と新戦力も含まれることを明かした。各Jクラブの理解を得た上で、年内にも行う方針だ。

 もう1つは“電話相談室”の設置だ。「もし、問題があればこちらにコンタクトを取ってほしい」と、全選手にホットラインでのコミュニケーションを呼びかけた。「常に皆さんからの電話を待っている」と、協会スタッフを通しての連絡も歓迎した。

 代表活動は来年3月まで空くが、指揮官に休みはない。22日のリーグ終了後も、国内に滞在し12月のクラブW杯、来年1月1日の天皇杯決勝を視察する予定だ。年明けに代表活動がないにもかかわらず、クリスマスを日本で過ごし、翌年の元日まで日本で働く指揮官は極めて異例。来年1月に仏で休暇を過ごし、再び欧州でプレーする選手の視察に出向く。【岩田千代巳】