岡田監督が、2日に逝去した元日本協会会長の長沼健最高顧問(享年77)に、W杯予選突破を誓った。3日午前、協会関係者にも告げず、長沼氏が安置された都内の葬儀場を訪問。かつて代表監督に抜てきされた縁もあるサッカー界の功労者に、最後のあいさつをした。

 同日午後の練習後、指揮官は初めて「今朝(長沼さんに)会ってきた」と明かした。前日のオマーン戦に、3-0と大勝したことについても「昨日も健さんに勝たせてもらったんじゃないかな」としみじみと話した。同監督に早大サッカー部入部を勧めたのも長沼氏。97年に加茂監督の後任として、急きょ代表監督に就いた際も支えてくれた。そして逝去直後には、進退問題に揺れる中での、勝利を勝ち取る力を授けてくれた。大きな恩に報いるべく、霊前にW杯予選必勝を誓った。