日本代表MF本田圭佑(23)は、実力を磨いて信頼を勝ち取る。オランダ戦では周囲との連係がかみ合わず“浮いた存在”になった。6日(日本時間7日未明)の練習後には気持ちを切り替えるように「(周りから)パスが来ないのはオレの今の力。言い訳はしない。実力でしか見返すことはできないんですから。それ(実力)で地位を確立させる」と言い切った。

 連動性を重視する日本には、本田のように自己主張する選手が入りづらい土壌がある。それでも来年のW杯本大会までに定位置をつかむため、自分自身を軟化させる覚悟はある。「岡田監督から学ぶものは多い。オレも泥臭い仕事も必要だと思います。守備でもやるところはやるし(批判を)真摯(しんし)に受け止めて改善する」と誓った。

 所属するオランダVVVでは個性を前面に押し出し、主将にまでのし上がった。だがFKを巡って中村俊と対立するなど、同じスタイルが代表では受け入れられない。絶対的存在の中村俊に対し「言いたいことがあるなら、直接言ってくればいい」と主張する一方で「時間が解決してくれると信じて、自分のよさを見せる」と本田。本大会まで残り9カ月。強烈な個性を出しながらもチームに融合する、難しい道を乗り越えるしかない。