<国際親善試合:日本3-2ベルギー>◇19日(日本時間20日)◇ブリュッセル

 アルベルト・ザッケローニ監督(60)の開き直りが日本を生き返らせた。メンバー固定から一転し、16日のオランダ戦から先発6人を入れ替えた。「中2日しかないから、いじらざるを得なかった」。オランダ戦のメンバーに対抗するように、ベルギー戦メンバーも結果を出した。

 7カ月後の本大会に向け、課題を見つけたことも収穫だ。オランダ戦に続き、前半15分にGK川島のミスから先制された。「ここ数試合、先制点を奪われた。このシリーズはそれが続いた。リードされた状態で、同点に追い付き、逆転するのはすごく能力がかかる。これからその点は、なんとかしないといけない」。

 「結果より内容重視」を掲げたが、結果も内容も予想以上の出来だ。「10月は技術とインデンシティ(激しさ)が足りなかったけど、今回はその2つを出すことができた。選手個々のコンディションがよくて、この両方が出せればいい試合ができる」。3年間続けたことが間違いではなかった。今後もぶれることなく、攻撃サッカーを継続する。

 「目指すサッカーは、主導権を握って自分たちのペースで進めること」。年内最後の試合で自信を得た指揮官は、自分の哲学を貫き、W杯に向かう。【盧載鎭】