仙台の新戦力で、187センチの長身FWクリスラン(24=ブラジル)の開幕戦(25日、対札幌)出場が危うい状況になった。チームは宮崎・延岡キャンプ5日目の1日、サッカーテニスなど軽めの練習を行った。渡辺晋監督(43)は、右太もも打撲を検査するため1月30日に離脱したクリスランについて、「(復帰まで)時間がかかりそうだ。開幕に間に合うかどうか」と語った。

 クリスランは24日の新加入会見後、元気にランニングをこなしていた。しかし、これまでプレーしていたポルトガル1部リーグ戦で負傷していた。その直後に来日したため、満足に治療を受ける時間がなかった。

 30日に病院で精密検査を行い、筋肉の損傷が判明した。現在は室内で別メニュー調整中で、本人に痛みの自覚はないという。渡辺監督は「本人はやれると言っていたが、検査して内出血が見られた」と説明した。

 チームは新布陣「3-4-3」の導入に向けて、練習や実戦で課題や修正点を模索している最中。1トップ候補のクリスランは、実戦はおろか本格的な戦術練習にも参加していない。渡辺監督は「戦術をすり合わせられないことは、ディスアドバンテージ(不利な点)になってしまう。(開幕)後の試合数の方が多いのだから、慌てることはない」と話した。

 同じく1トップ候補で、臀部(でんぶ)の違和感でリタイアしていたFW平山相太(31)は、この日からピッチに姿を見せ、別メニューで調整した。平山について渡辺監督は「無理に出すことはないと思う」と、4日の大宮との練習試合に出場させない方針だ。今日から戦術練習を再開予定。攻撃の要と期待される長身FW2人の離脱は痛手だが、焦らずにチームづくりを進める。【秋吉裕介】