浦和レッズはDF槙野智章(29)購入の“新兵器”効果でセレッソ大阪を3-1で下し、リーグ初勝利を挙げた。

 開幕戦でつまずいた浦和が“槙野の4万9000円”で立ち直った。C大阪に3-1で圧勝し今季リーグ初勝利。1週間前に日産スで横浜に2-3で敗れた。リーグ開幕2連敗となれば08年以来。この9年前は早々とオジェック監督が解任された悪夢のスタートだったが、そんな心配は無用だった。前半22分の武藤から、ラファエル・シルバ、興梠のFW3人が1点ずつ決めた。特に前半は終始敵陣で進め、チームの完成度の差を見せつけた。槙野は「特に前半はやってて楽しかった」と胸を張った。

 今季から槙野の発案で、選手だけでクラブハウスのロッカー室でプロジェクターを利用しミーティングを実施。槙野が自腹購入し、この日もバッグに入れていた4万9000円の映像装置で、失点シーンなどで真剣に討論する。従来の監督と分析班の用意した映像とはまた別。あのDAZNに加入したと胸を張り、必要なシーンをセレクトしている槙野は「外から見るのと中でプレーしているのはまた違う。プレーするのは自分たちですから」。日本代表でも移動バスの音楽を選曲するDJだが、今季はさながらVJ(ビデオ・ジョッキー)。このDFは活躍の幅? をどんどん広げている。

 2月18日の富士ゼロックス・スーパー杯から、アジア・チャンピオンズリーグ(ACL)を含む過密日程を3勝2敗と白星先行で切り抜けた。ペトロビッチ監督も「我々は2週間で5試合のマラソンを走り抜くことができた」とひと安心。ACLでは開幕2連勝と好調。アジアとJ制覇を目指し、浦和がゆく。【八反誠】