女子サッカー・プレナスチャレンジリーグ(なでしこリーグ3部相当)のノルディーア北海道が、J2横浜FCのFWカズ(三浦知良=50)に臨時コーチをオファーする。今季オフィシャルスポンサー契約したLEOC(本社・東京)が、横浜FCのメインスポンサーである縁を活用。選手として招いたFリーグのエスポラーダ北海道と同様、早ければシーズン中にも“カズ先生”実現に動く考えを30日、ノルディーア北海道のチーム関係者が明らかにした。

 “キング・カズ先生”で、2部に昇格-。ノルディーア北海道が、今月15日から来年1月末までのスポンサー契約を結んだLEOCとの間で、ビッグプランを進行させる。元北海道コンサドーレ札幌の選手で、Jリーガーとして後輩にあたる曽田雄志球団代表(38)は、カズのコーチ招請について「実現できればうれしい」と意欲を口にする。

 昨季はユニホームの胸スポンサーがないまま1シーズンが過ぎた。後半の巻き返しでEAST3位まで順位を上げたが、序盤は連敗が続いた。今月に入り北海道出身で、かねてエスポラーダ北海道に加え「北海道のスポーツを支援したい」との思いのあった小野寺裕司LEOC社長(51)と曽田代表が意気投合。今回の契約に至った。今後は栄養サポートに加え、働きながら活動する選手の雇用実現、高齢者の健康寿命延長を推進するパートナーシップの構築なども進める。

 カズは、11年に元なでしこジャパンのMF澤穂希氏(38)が、アジア人初のFIFA(国際サッカー連盟)女子年間最優秀選手賞を受賞した時に、お祝いにバラ100本を送っている。女子サッカーに対する関心は深く、オファー受諾の可能性は十分にある。

 主将のMF渡辺真結子(30)は「まさしくサッカー界のレジェンド。同じスポンサー企業を胸につけるご縁があるので、カズさんに試合を見に来てもらえるような機会があれば」と期待を抱く。「シーズン中、オフを問わず(コーチの)可能性を探りたい」と関係者。50歳を過ぎてJリーグ最年長ゴール記録を塗り替え続けるレジェンドをお手本に、北の女神が走る。

 ◆株式会社LEOC(レオック) 1983年(昭58)に札幌市出身の小野寺真悟氏が創業、スポーツ施設などへのフードサービス提供や外食事業などを展開。J2横浜FC、Fリーグ・エスポラーダ北海道のスポンサーで、グループ社で2クラブの運営もサポートする。本社・東京、小野寺裕司社長。