左足首の故障で離脱中の日本代表GK楢崎正剛(32=名古屋)が次のW杯アジア最終予選となるバーレーン戦(3月28日、埼玉)で復帰できることが13日濃厚となった。この日、名古屋の鹿児島・指宿キャンプで左右への細かい動きと横っ跳びを組み込んだGKメニューを消化。復帰に向けリハビリのペースを一気に上げた。GKの離脱が続いて苦しんだ日本代表に頼れる正GKが帰ってくる。

 楢崎が完全復帰に向け、リハビリのペースを一気に上げた。まだ別メニューとはいえ、この日はGKグローブをはめ、細かいステップから左右に横っ跳びしキャッチングを行った。チーム関係者は「このままのペースなら、3月末のバーレーン戦は問題ない」。医療スタッフから連日細かい報告を受けているストイコビッチ監督も「日に日に良くなっている」と話した。

 左足首は、昨年11月6日の練習中に負傷した。当初「全治2~3週間」と診断されたが、回復が進まず12月15日に手術に踏み切った。患部を固定していたギプスを1月5日に外し、その後は様子を見ながら慎重にリハビリを進めてきた。

 楢崎自身は、3月7日のJ開幕戦(対大分=豊田ス)を公式戦復帰の目安としている。ただ「自分の中で、試合に出るということは他のだれよりも良い動きをしてなきゃいけないと思っている。その自信を得られた時が復帰の時」と慎重な姿勢を崩さない。

 それでも、順調な回復ぶりを示すように表情は明るい。11日のオーストラリア戦も宿舎でテレビ観戦。6月のアウェーでの再戦を見すえ、じっくり相手を研究するとともに日本の戦いぶりも目に焼き付けた。「とにかく1日1日を無駄に過ごしたくない」と必死だ。日本代表が1月に09年の活動をスタートさせた指宿の地で、日本代表の守護神が復活への確かな手応えをつかみつつある。