<J1:柏2-1鳥栖>◇第19節◇3日◇柏
8・14ウルグアイ戦の日本代表入りをかけ、ストライカーたちによる“花火”が打ち上がった!
柏FW工藤壮人(23)は、ライバルの鳥栖FW豊田陽平(28)との直接対決で2ゴールと力を見せつけ、試合も勝利した。今季3度目のマルチゴールで、通算得点を12点に伸ばした。
黄色に染まったスタンドに向け、工藤が叫んだ。「厳しい試合でしたが勝てて良かった。上位に食らいついて、まだまだ勝っていきましょう!」。豊田との対決ムードは「豊田くんと自分が競うわけではない」といなしたが、エースが2ゴールを挙げての勝利にスタジアムのボルテージも最高潮だ。
前半29分、レアンドロ・ドミンゲスが頭で落としたパスに反応。DF裏へ抜けて受けると落ち着いて右足ゴール。後半20分にも再びレアンドロのアシストから値千金の得点を決めた。「レアンドロが良いパスを供給してくれますし、2点目は(鈴木)大輔のパスカットから。感謝したい」。試合後は謙虚に振り返った。
その落ち着きぶりは際だつ。東アジア杯初戦の中国戦でも代表デビュー戦にもかかわらず、即ゴール。主将のMF大谷は「本当に頼りになる選手になってきた」と言い、工藤の精神的な成長について昨年1年間、試合に出続けたことが大きいと説明する。以前はミスをすると「取り戻してやろうと、ちょっと難しいプレー選択をすることがあった」(大谷)。だが徐々にネルシーニョ監督からの信頼を獲得。13点をマークした昨季、後半17戦で先発を外れたのはわずか1度だけ。エースの特権を手に入れ、交代を気にせずプレーに集中できるようになった。
工藤はFWとしての気持ちがなくなった時に、選手としての自分は終わると常々話す。「(2列目の)サイドでやることはマイナスにはならない。でも前線で相手と駆け引きしながらゴールを狙うことを忘れたら自分じゃない」。その気持ちがあるからこそ、この日のように右MFからでもゴールが奪える。日立柏サッカー場には代表スタッフの視察はなかったが、熱い気持ちが伝わるような2ゴールだった。【千葉修宏】



