後がない韓国(FIFAランク57位)、優勝候補に下克上をして勢いに乗るメキシコ(同24位)と、対照的な立場の両国がぶつかる。

 韓国は18日の初戦スウェーデン戦に0-1で敗れた。際立ったのは得点力の欠如。シュート数はわずか2本、枠内シュートはなかった。カウンターに鋭さはなく、連係も乏しかった。絶対的エースでアジア最強のFWともされる孫興民頼みは否めず、そこを抑えられると打開策を見いだせなかった。得点差以上に深刻なチーム状況がかいま見えた。

 守備面でも主力のDF朴柱昊が右足を痛めてスウェーデン戦の前半で退き、この試合も欠場するなど、不安要素は募る。メキシコにも敗れ2敗となれば1次リーグ敗退がほぼ決まる瀬戸際に、申台龍監督は「背水の陣を敷いて最高の結果を得られるよう準備している」と強調した。文在寅大統領が初めて海外で観戦する後押しも受け、必勝を期す。

 メキシコは17日の前回覇者ドイツ戦で1-0と番狂わせを起こした。優勝候補国から23年ぶりの勝利をもぎとり、出場国中でも最も飛ぶ鳥を落とす勢い。緻密な相手封じでドイツを敗北に追い込んだオソリオ監督は、前日会見で「偉大なチャレンジに向けて準備は整っている」と落ち着き払った様子。勝ち点3を取りに来る敢行に対し、すでに多用な対策を練っている模様だ。