NHKが3日午前2時45分から放送したサッカーW杯決勝トーナメントの日本対ベルギー戦の平均視聴率が、関東地区で30・8%(関西地区28・3%)だったことが3日、ビデオリサーチの調べで分かった。平日未明の放送だったが、驚異的な視聴率を記録した。NHKによると、試合前半の放送枠(午前2時45分~同3時53分)では関東地区で25・6%、後半(同3時56分~同5時)は36・4%だった。

 瞬間最高視聴率は、関東地区では午前4時51分に記録した42・6%で、関西地区も同時間帯の37・5%で、ベルギーが逆転の3点目のゴールを決めた場面だった。

 試合は日本が後半3分、MF原口元気(27=デュッセルドルフ)のゴールで先制し、同7分にMF乾貴士(30=エイバル)が豪快なミドルシュートを放ち、2点目を決めた。しかし同24分、29分に失点すると、後半終了間際のアディショナルタイム4分に、日本のCKをベルギーGKがキャッチしてからのカウンターから、FWナセル・シャドリ(28=ウエストブロミッチ)に決勝弾を入れられ逆転負けし、初の8強進出を逃した。

 これまでW杯の日本戦が同時間帯に放送されて高視聴率を記録したのは、06年ドイツ大会と10年の南アフリカ大会。NHKがドイツ大会の日本対ブラジルを午前3時30分から同4時59分まで試合前半を放送し、関東地区で平均視聴率22・8%(関西地区21・4%)を記録した。同5時から59分間放送した試合後半は37・2%(関西地区31・5%)だった。

 そして南アフリカ大会ではこの記録を更新。日本テレビが、日本対デンマークを午前3時から試合前半と後半途中まで120分間放送し、関東地区で30・5%(関西地区27・4%)を記録した。同5時から後半途中から試合終了まで放送した枠は40・9%(関西地区35・9%)を記録した。

 今回のベルギー戦の視聴率は、南アフリカ大会を上回り、午前3時前後から同5時までの放送枠ではW杯の日本戦史上最高となった。

 今大会は6月19日にNHKが放送したコロンビア戦が48・7%(関西地区44・1%)、同24日に日本テレビが放送したセネガル戦は30・9%(関西地区29・2%)で、同28日の決勝トーナメント進出を決めたポーランド戦は44・2%(関西地区41・3%)だった。

 また、過去のサッカーW杯日本戦の最高視聴率は、02年6月9日の日韓大会のロシア戦(フジテレビ系)で、関東地区で66・1%(関西地区58・1%)。