スマートフォン向け人気ゲーム「ポケモンGO(ゴー)」にまつわる社会現象が拡大し続けている。ついにサッカー・プレミアリーグの強豪マンチェスターUのジョゼ・モウリーニョ監督(53)までも選手に対し、試合の48時間前からポケモンGOで遊ぶことを禁じた。試合に集中し、戦術を頭にたたき込むためだという。

 欧州チャンピオンズリーグを2度制した名将は、やはり私生活から厳しかった。5月に就任したモウリーニョ監督のポケモンGO禁止の意向について、マンU関係者は「監督は試合前48時間はポケモンGOをやめ、監督とスタッフで研究した戦術を頭に入れることに集中してほしいと考えている」と明かした。24日、英大衆紙デーリー・スター(電子版)などが報じた。

 マンUは現在、国際チャンピオンズ杯・中国ラウンドに出場するため、中国に滞在している。中国では韓国、キューバ、イランなどと同じくポケモンGOが配信される予定はないが、ひとたびイングランドに戻れば、ゲームに熱中しすぎる選手が出てくる可能性がある。サッカーに集中できなければ4季ぶりのリーグ制覇は遠のいてしまう。

 選手としてプロ経験がないモウリーニョ監督は、その手腕を買われ、強豪を渡り歩いている。選手やスタッフと強いきずなを築きたいタイプで、練習や試合がない日にリラックスすることも大事だと考えているが、関係者によると「ポケモンだけが懸念材料だ」と漏らしているという。

 今季のプレミアリーグは8月13日に開幕し、マンUの初戦は同14日のボーンマス戦。同12日から選手は監督に内緒でもポケモンGOで遊ばない方がいい。もし抜き打ちで調べられたら、ゲーム内の「ぼうけんノート」の項目でプレー履歴が分かってしまう。そうなればポケモンの捕獲と引き換えにモウリーニョ監督に捨てられてしまうだろう。