<セリエA:ユベントス2-1カターニャ>◇8日◇カターニャ
【カターニャ(イタリア)=猪野真美子通信員】カターニャFW森本貴幸(20)がユベントスの誇る世界屈指のGKブフォンからゴールを奪った。1点を追う後半6分に一時は同点となる得点をマーク。チームは1-2で敗れたが、「MORIMOTO」の名を強烈にアピールした。
研ぎ澄まされた点取り屋の嗅覚(きゅうかく)を発揮した。FWマスカラのヘッドをブフォンがはじいたところを見逃さず、冷静に右足で流し込んだ。「相手がユベントスだからではなく、毎試合ゴールしたい」。日本選手がユベントス戦で得点したのは、中田英寿に次いで2人目だ。
「ユベントス?
別に怖くないです」と話していた20歳は終始ゴールの予感を漂わせた。前半7分にスルーパスに反応して抜け出し、ブフォンに阻まれたものの好機を演出。同39分にゴール前で鋭い反転から左足でシュートを放ち、後半31分にはクロスに右足で合わせ、ゴールに迫った。
2点を奪った昨年12月21日のローマ戦以来となる今季リーグ戦3点目の価値は大きい。ユベントスは前半13分のFWヤクインタの退場により数的不利だったとはいえ、DF陣は各国代表がそろう豪華布陣。その名門を震え上がらせる一発だった。チームを09年初勝利に導くことはできなかったが、昨年12月には出場機会を求め移籍も示唆した男が、チームの柱として日々存在感を高めている。
[2009年2月9日8時32分
紙面から]ソーシャルブックマーク