<スーパー陸上2009>◇23日◇男子100メートル◇川崎市等々力競技場
塚原直貴(24)は、10秒31で2着だった。世界歴代2位の記録を持つタイソン・ゲイ(27=米国)が10秒13で制した。
塚原はゴールの瞬間、思わず苦笑してしまった。「(江里口と)接戦にしてしまいましたね。やっちまいました」。6月の全日本選手権では実現しなかった江里口匡史(20=早大)との日本人頂上対決でも注目された今回のレース。当然、勝つつもりでのぞんだレースだった。しかし8月の世界陸上から帰国後、時差ぼけがなかなか治らず2週間ほど休養。心と体が万全の状態でない中でのレースとなってしまった。
スタート直後は、左となりのゲイと右となりの江里口が前に出る展開。しかしあわてることなく「2人がグッと行ってしまったと思ったので、自分は淡々と走りました。あれ以上は上げられなかった」。ゴール手前で江里口に並び、フィニッシュの瞬間は「勝ったと思いました」。ただ結果は同タイムの着差あり。タイムを聞くと「遅っ!」と苦笑いした。「どんな状態でも、僕は先着しなくちゃいけない。そういう使命感をもって走ってます」と塚原。「江里口との勝負は引き分けですね。形的には勝ったけど、もっと高いレベルで競ったレースをしたい」と次の勝負に向けて気持ちを引き締め直していた。
ただ、今回のレースで塚原が一番意識したのは、ゲイ。スタート前には笑顔を見せながら英語でコミュニケーションをとっていたが、「神々しかった」と世界トップ選手のオーラは別格だった様子。ゲイとの勝負を終え「世界でもっと勝負できるようになりたい」と、改めて目標を語った。
なお、塚原は25日から岡山で行われる全日本実業団にも出場予定。


