8日に開幕するジロ・デ・イタリアでは有力選手が参加を見送るなどしたため、世界チャンピオンのカデル・エバンス(オーストラリア=BMCレーシング)が総合優勝の最右翼となった。

 昨年総合優勝のデニス・メンチョフ(ロシア=ラボバンク)は、ランス・アームストロング(米国=ラジオシャック)やアルベルト・コンタドール(スペイン=アスタナ)とともにツール・ド・フランスに備えるために出場を見送った。昨年総合2位のフランコ・ペッリツォッティ(イタリア=リクイガス)はドーピング疑惑のために直前に出場停止。2007年総合優勝で昨年同2位のダニーロ・ディルーカ(イタリア=LPRブレークス)は2年間の出場停止中となっている。このため、07年と08年のツール・ド・フランス総合2位のエバンスに期待が集まる結果となった。

 エバンスに対抗するのは、2年間の出場停止が明けたアレクサンドル・ビノクロフ(ロシア=アスタナ)。4月のリエージュ〜バストーニュ〜リエージュを制したビノクロフは「コンディションはいいが、ジロは厳しいレース。終盤のステージが重要だ」と話した。

 ほかには08年のツール・ド・フランス総合優勝のカルロス・サストレ(スペイン=サーベロ)、ブラッドリー・ウィギンス(英国=チームスカイ)、イバン・バッソ(イタリア=リクイガス)らがエバンスの強敵となる。