いよいよ「チーム松山」の2016年が始まります。シーズンは昨秋から続いていますが、新年ということもあり、身が引き締まる思いです。試合から離れていた約1カ月半、こんなに長く離れていたのは久しぶりですが、英樹も僕もしっかりリフレッシュし、同時にトレーニングなど準備を積んできました。今年もよろしくお願いします。

 今年のチームの目標はずばり「勝つ!」。優勝争いをどれだけ増やせるか-。データ的、客観的にみても今の英樹なら、昨年同様の25試合に出場すれば5回以上は最終日最終組で回れる可能性があると思います。その中で勝ちきりたい。

 他の選手もそうですが、優勝争いを増やせれば、仮に勝てなくてもいい流れに乗れます。現在世界ランク1位のJ・スピースも14年米ツアーでは惜敗続きでした。同11月に日本のダンロップ・フェニックスで3位(優勝は松山)。そして、翌週のオーストラリア・オープンで優勝しました。

 では、そうした波をいかにつかむか。得意コース、相性のいい大会が弾みになることもある。一方で、苦手を克服することもきっかけになると思います。英樹の場合、バミューダ芝の攻略に苦しむ傾向がありました。バミューダ芝が続く3月キャデラック選手権などのいわゆる「フロリダシリーズ」、過去にトップ10入りがないのですが、ここで1度トップ10に入れば、自信にも波にもつながる気がします。

 スピースはオーストラリア・オープンの翌週、ヒーロー・ワールド・チャレンジ(米国)で連勝。15年の大活躍の呼び水にした形です。J・デーは昨年7月末のカナディアン・オープンで勝ち、3週後の全米プロ選手権でメジャー制覇を果たしました。勝つことは「この時点で自分が一番うまい。一番強い」と絶大な自信につながるんですね。東北福祉大の同期だった宮里優作プロはなかなか勝てなかったけど、13年の最終戦で勝ち、翌14年の開幕戦と年またぎの2連勝です。やはり同期の岩田寛プロも14年9月に初優勝し、11月には世界選手権シリーズで3位となり、それが今の米ツアー参戦につながった。

 僕らも今年は勝って、それをより大きなものにつなげたいと思います。(2016年1月28日付紙面掲載)