石川遼(20=パナソニック)が“開眼”した。国内最高峰試合、日本オープンは今日13日、千葉・鷹之台CCで開幕する。念願のメジャー初制覇を狙う石川は12日、イン9ホールの練習ラウンドで最終調整。深いラフから球を高く上げる得意技「ロブショット」を封印することで、課題だったドライバーの安定感もアップ。「ほぼ最高」と絶好調宣言が飛び出した。

 この日も先週に続いて、小学生時代に指導を受けた佐々木孝則プロのチェックを受けた。変化はグリーン周りのアプローチ。深いラフから手首を極力使わず、低い球で距離を合わせた。これまで多用してきた高い球とは対照的な寄せ方。「(手首を)使わなければ、体全体で打つ感じになる。他のショットにつながってくる」。手首の無駄な動きを抑えることで、結果的にドライバーのスイングも良化。メジャー直前の“開眼”に笑みが浮かんだ。

 迷いが消えた石川には、フェアウエー両サイドに待ち受ける10センチ以上のラフも怖くない。「日本オープンは飛ばなくても曲がらない選手が有利と常々言われたけど、今はどうなのかな。あてはまらないときもある」。ドライバーを多用し、飛距離を生かして難コースを攻略するつもりだ。【木村有三】