イ・ボミ(27=韓国)が賞金女王&年間獲得賞金2億円超え同時達成へ、カウントダウンに入った。5バーディー、1ボギーの68で回り、通算11アンダー、133で単独首位をキープ。前日13日には勝負飯のウナギも平らげ、今季6勝目へ逃げ切りを狙う。同8アンダーで5位のテレサ・ルー(台湾)が優勝を逃すか、イの単独3位以上で賞金女王が決まる。

 17番パー3、イ・ボミに会心のショットが出た。3UTでピンそば1メートルにつけてバーディー。「もちろん今日のベストショットです」。2、17番のピンがグリーン奥に振られ、長いクラブが必要と判断。スタート前に48度のウエッジと入れ替えていた。全幅の信頼を置く清水キャディーからも「17番のために入れたんだから自信持って」と背中を押され、迷いなく打てた。

 笑顔の理由は好スコアだけではない。「昨日、ウナギを食べました。おいしかったですよ」。直近3勝はいずれも金曜日にウナギを食べて勝った。ティーオフ前には必ず胸の前で十字を切るなど信仰心が厚く、もともとは「金曜は(同行する)お母さんがお祈りをする日でお肉を食べられないから」という理由もあってのことだったが、今では験担ぎの側面も強くなった。

 今季ルーと同組だった時のスコア比較では1勝4敗だっただけに「今日はテレサより、うまく回りたかった」。最終組対決でライバルとの差を3打に広げて有言実行を果たし、あと18ホール。「今週優勝して(賞金女王と同時に)2億円超えも達成できたら最高ですね」。歓喜の瞬間が見えてきた。【亀山泰宏】