女子ゴルフの今季賞金女王イ・ボミ(27=韓国)の16年初戦が、米女子ツアーのアジアシリーズ、ホンダLPGA(2月25日開幕、タイ・チョンブリ)となる可能性が出てきた。10日、クラブのフィッティングのため山形・酒田市内にある契約メーカーの工場を訪問。「いい経験にもなると思うし、タイでの試合に出られたらと思っています」と話し、主催者推薦での出場を目指す意向を示した。

 国内での試合に専念した今季から一転、日本ツアーに軸足を残しつつ、海外へのスポット参戦を積極的に模索する。ターゲットはリオデジャネイロ五輪出場だ。現在世界ランク16位も韓国で8番手。「10位に入れれば、チャンスはあるかもしれない」。加算ポイントの大きい海外メジャーに挑む意思はすでに固めた。日本の来季日程はまだ発表されていないが、例年通りなら3月第1週のダイキンオーキッドレディースでの開幕が有力。スケジュール上の問題はないとみられる。

 1月からの米国合宿は今年同様、専属の清水重憲キャディー(41)に1週間程度、同行を依頼。もちろん、渡米にかかる費用はイ・ボミが負担する。「リカバリーで良くなかった部分を磨きたい」。今季リカバリー率は6位。12年の24位から進歩はしているが、11月のTOTOジャパンクラシックで同組だったステーシー・ルイス(米国)のプレーには「さすが世界ランク3位」と衝撃を受けた。誰もが認める最高の1年を終えても、新たな夢がモチベーションを生んでいる。【亀山泰宏】