女子ゴルフの原江里菜(28=NEC)が、長いトンネルを抜けた。15年夏、大東建託レディースで7年ぶり2回目の優勝。それまで勝てそうで勝てない日々が続き、重圧もあっただけに「やっと解放された」とその心境を明かした。

 同時に15年を「喜びもあったけれど、戒められた1年でもあった」と振り返る。最終戦のツアー選手権リコー杯は最終日に16番からボギー、ボギー、トリプルボギーで9位に終わる不甲斐ない締めくくり。「そんなに甘くない、鍛え直してこい、と言われた気がした」。特にシーズン後半は連戦続きで、最後に息切れした形だった。その反省から16年はペース配分を考え、年間通じて試合で100%の力を出せるスケジュールづくりをし、「(獲得賞金)1億円プレーヤーを目指したい」と意気込む。

 また、従来は「私は毎日の生活も楽しくないと」と私生活の充実も大事にしてきた。だが、15年賞金女王になったイ・ボミ(韓国)の姿を見て「ボミはゴルフだけにかけてやっていた」と感じたという。「若いうちに全力を注ぐのもいい。来年(16年)はゴルフ最優先の生活をしたいと思っています」と意識改革にも目覚めたようだ。