宮里優作(36=フリー)が、1年5カ月ぶりとなるツアー4勝目を劇的に飾った。

 一時は単独首位に立ちながら、通算12アンダーで並ばれた藤本、谷口が先にホールアウト。宮里優は18番パー4で、外せば3人によるプレーオフ(PO)という6メートルの長いバーディーパットを沈め、土壇場で優勝をつかんだ。その瞬間、大勢のギャラリーは大興奮に包まれた。

 15年11月のダンロップフェニックス以来のツアー制覇に宮里優は「(18番は)そうそう入るラインではなかった。POを想定して、2パットを考えていた。タッチが良かったので、うまくカップにひっかかってくれました」と最高の笑顔を見せた。

 優勝を決めた最後のバーディーパットは、カップを1周してポトリと落ちた。そのため宮里優は「一瞬、ガッツポーズを止めちゃった。あ~(ボールがカップから)出ちゃうかな~と思いました」と周囲を笑わせた。

 選手会長の重責も担っており「背中にいっぱい、いろんなものが乗っていて、重たくて息苦しかった。その息苦しさが取れました。昨年1年間は苦労して、勝てない時期が続いた。下の子(4歳の長男)に、優勝を見せてあげていなかったから。それに、嫁さんのお父さんが昨年10月に亡くなった。僕の応援団だった人。これで義理の父にいい報告ができます」。

 亡き義父にささげる優勝でもあった。