アマチュアの杉原大河(たいが、17=徳島・生光学園高、写真)が6バーディー、2ボギーの67で回り、通算2アンダーの140で首位と4打差の8位に浮上した。名前の由来はスーパースター、タイガー・ウッズ。14年には世界ジュニアを制した17歳がプロツアー7戦目で初めて予選を突破し、さらに上位を目指す。小野田享也(25)と今平周吾(24)が通算6アンダーで首位に並んだ。

 杉原は「100点満点です」と屈託なく笑った。スタートの10番から「自分の一番いい形でバーディーが取れた」。プロの面々も手を焼いた硬いグリーンを「いつもより少しカット気味に打って、高い弾道で止めるイメージ」で攻略した。

 ハンディキャップ3の腕前を誇る父剛毅さん(63)が、生まれる前に決めていたというウッズにちなんだ名前。さらにゴルフ界の“ドン”故杉原輝雄氏と同じ姓を持ち、尾崎将司を生んだ徳島県出身。大会最多9度の優勝など杉原氏が愛した関西オープンで初の予選通過という点も、大物と浅からぬ因縁を感じさせる。

 杉原らが誕生した頃は、まさにウッズの全盛期。今大会にも杉原と同じウッズが由来の蝉川泰果ら「タイガ」という名前のアマチュアが計4人。本人は「ジュニアの大会で同組3人が全員『タイガ』だったこともあります」と笑いつつ「同じ名前の人に負けたくない」。唯一決勝ラウンドへ進み、有言実行を果たした。

 憧れの選手がデー(オーストラリア)という点を除けば、父の願い通りに着々とプロへの道を歩む。「残り2日、プロの技術を学ばせていただきたい」と謙虚に意気込んだ。【亀山泰宏】