<男子ゴルフ:日本シリーズJT杯>◇最終日◇6日◇東京・東京よみうりCC(7016ヤード、パー70)◇賞金総額1億3000万円(優勝4000万円)

 丸山茂樹(40=フリー)が、日本ツアー本格復帰後初勝利を挙げた。4打差4位から出て、6バーディー、ノーボギーの64をマーク。通算9アンダー271で並んだ金庚泰(韓国)とのプレーオフに突入し、4ホール目で下した。日本ツアーでは99年ブリヂストン・オープン以来10年ぶりの通算10勝目となる。

 丸山にとってプレーオフは、米ツアー初優勝となった01年ミルウオーキーオープン以来。「どんな気構えで臨めばいいかも、覚えていなかった。無心に自分のスイングをするだけ。庚泰はしつこいので、粘った者勝ちだと思った」。舞台は名物ホールの18番パー3(227ヤード)の繰り返しで、カップの位置を変えた3回目までは両者1オン2パットのパーが続いた。4回目は2人ともグリーン右手前に外し、カップ横50センチに寄せた丸山に対し、金がピンをオーバーし、難しい下りのラインを入れられずに勝負が決した。

 04年終盤からスランプに陥り、「もう優勝カップを掲げることはできないと思ったこともあった」という。表彰式でのスピーチでは思わず目元をぬぐった。「年齢のせいで涙腺が緩くなったかも」とおどけたが、これまでの苦しみと、この日の喜びを物語る涙だった。