<米男子ゴルフ:ノーザントラスト・オープン>◇第2日◇15日◇米カリフォルニア州パシフィックパリセーズ、リビエラCC(パー71)

 振る舞いは雄弁だった。21歳の石川遼が珍しく無言で会場を去った。予選通過ラインぎりぎりで迎えたパー4の18番。入れば決勝ラウンド進出が確実だった1メートル半のパーパットがカップに蹴られた。この瞬間は感情を押し殺したが、終了後は険しい表情。結果的に予選は際どく通ったが、喜べるゴルフではなかった。

 4大会連続予選落ちはなんとしても避けたい立場だったが、苦しんだ。「いい流れにするためにもバーディーが欲しい」と話していたパー5の1番は、右ラフからの第2打がバンカーへ入り、寄せきれずにパーで終わった。2番は1メートルのパットが入らず、ボギーが先行した。

 「常に優勝争いを目指す」と強気に話すが、伸ばす余裕はなかった。重圧からなのか不調なのか、短いパットが入らない。1番と同様にバーディーを取りたいと挙げていた11番では約60センチを外しパー。12番も数十センチのパットを外した。

 予選通過ラインを意識するかと問われ「それ(重圧)を感じていたら話にならない」と返答していた。理想と現実の差を痛感し、今季初の決勝ラウンドに臨む。