＜女子ゴルフ：日本女子プロ選手権コニカミノルタ杯＞◇第２日◇１２日◇兵庫・美奈木ＧＣ（６６４５ヤード、パー７２）◇賞金総額１億４０００万円（優勝２５２０万円）

　プロ２年目の鈴木愛（２０＝フリー）がプロ２０戦目でツアー自己ベストの６７をマーク。２位に４打差をつける首位で決勝ラウンド進出を決めた。

　５バーディーを奪う一方、この日ただ１人のノーボギー。最終１８番パー４は第１打を左バンカーに打ち込み、第２打はフェアウエーに出しただけ。ボギー濃厚と思われた状況から、残り１２８ヤードを９番アイアンでピン１・５メートルにつけ、パーを拾った。「あのショットが今日１番良かったかもしれません」と会心のリカバリーショットに笑顔を見せた。

　昨年プロテストに合格。１年前の今大会は新人研修のため、裏方として場内整備員などの雑用をこなした。「こんなに多くの人が朝早くから頑張ってトーナメントを支えているとわかった。周りから『お疲れ様』と言われるのが本当にうれしかったです」という。

　優勝すれば「２０歳１２８日」で、宮里藍の持つ「２１歳８３日」の大会最年少優勝記録を更新する。また初出場初優勝も“女子プロ日本一決定戦”では、大会史上初の快挙になる。「このコースは（昨年プロテストを受けた）思い出の場所。あの時の自分に負けたくないと思う。『プロになって２年以内に優勝を』と思っていた。人生のチャンスと思って頑張ります」。無名の２０歳が、夢中で残り２日も突っ走る。