タイガー・ウッズ(33=米国)が不倫スキャンダルのため、ついに米ツアー出場自粛&米国脱出に追い込まれた。ウッズは11日(日本時間12日)、自身のホームページでプロゴルファーとしての活動を無期限で自粛することを表明。声明の中で初めて「不貞」を認めている。同時に米メディアによると、既にウッズ夫妻はエリン夫人(29)の母国スウェーデンで生活するため、準備を始めたという。次から次へとスキャンダルが飛び出す中で、公私ともに世間の目から「逃避」するつもりのようだ。

 史上最強ゴルファーと呼ばれたウッズも、スキャンダルには勝てなかった。戦いの場も失った。「熟慮の末、プロゴルフの世界から無期限で離れると決めた」と表明。故障や家族の病気で戦列を離れる例はあっても、不倫スキャンダルでの出場自粛は前代未聞だ。来年4月マスターズの復帰も難しいと、自粛長期化を予想する声が多い。

 ウッズは「より良い夫、父親、人間になろうと力を注ぐ必要がある」と理由を説明した。前日に「エリン夫人が『ゴルフか家族か、どちらかを選んで』とウッズに迫った」と報じられたばかりで、これを受けて決断したものとみられる。

 声明の中でウッズは「自分の不貞」という言葉を使い、不倫を初めて認めた。11月27日未明の交通事故をきっかけに、「1ダース(12人)は超えるであろう」と揶揄(やゆ)される愛人の存在が浮上し、米メディアの標的に。ウッズが公の場に出てこないことが、拍車をかけた。この騒ぎが、ウッズが出場予定だった来年1月サンディエゴオープンまでに収まるはずもない。もはやウッズがツアーに出場しても、好奇の目と大会の混乱を呼ぶだけだ。

 同時にウッズは、プライベートでも「世間の目」を逃れるべく、米国脱出を計画しているようだ。エリン夫人の友人が米ABCニュース(電子版)に「タイガーは妻と一緒にスウェーデンに行くつもり。できるだけ早く米国を出たがっている」と明かした。既に出国の手続きを開始。10日には自宅にトラックが入り、6個ほどの箱が搬出されるところが目撃されている。1日にはエリン夫人が、生まれ故郷の町から船で約45分のファグラロ島に、ベッドルームが6室ある豪邸を約200万ドル(約1億7000万円)で購入した。同島は約140軒の家があるが、避暑用の別荘がほとんどで、年間を通じて人が住んでいるのは2軒ほど。船しか交通手段がなく、人目を避けるには絶好だ。「逃避先」として最有力だ。

 英サン紙によると、エリン夫人はウッズに対し、「不倫に使った別宅をすべて売却するように」と命じたという。ウッズは米国内にいくつも別宅を所有しているが、このうちフロリダ州とカリフォルニア州にある「億ション」を指定。ウッズはひとまずエリン夫人との関係を修復しなければ、ゴルフコースには戻って来られないようだ。