<女子ゴルフ:Tポイントレディス>◇最終日◇18日◇鹿児島・鹿児島高牧CC(6350ヤード、パー72)◇賞金総額7000万円(優勝1260万円)

 ツアー2勝目を狙った笠りつ子(24=京セラミタ)は72とスコアを伸ばせず、通算5アンダーの3位に終わった。昨年限りでツアーを退き、今年初めて中継局リポーターを務めた“姉貴分”古閑美保(29)の前で勝利を目指したものの、小技のミスで勝機を逸した。李知姫(33=韓国)が通算7アンダーで今季初優勝、ツアー通算16勝目を挙げた。

 勝負どころのミスが響いた。首位と2打差で迎えた14番パー4。笠はグリーン右ラフから15ヤードほどの第3打を5メートルオーバー。痛恨のボギーで、昨年8月以来のツアー2勝目は遠のいた。「(アプローチが)ガツンと入ってしまった」と肩を落とすと、韓国勢にワンツーを決められた結果にも「日本人が勝ちたい気持ちはあった。日本のトーナメントなので」と、悔しがった。

 今季初めてリポーターを務めた古閑も、笠の未熟さを指摘した。同じ熊本出身で幼少時からかわいがっているだけに「アプローチがワンパターンでしょ。柔らかい球を打つこと、スピン量を計算することを覚えないと。優勝したチヒ(李)とはすごい差がある」と弱点改善を求めた。今季3戦を終え、早くも韓国勢が賞金ランク上位5人中4人を占める女子ツアー。“ポスト古閑”候補の笠にも、厚い壁を乗り越える技が求められている。【木村有三】