<米男子ゴルフ:ヒューマナ・チャレンジ>◇第1日◇16日◇カリフォルニア州ラキンタ、PGAウェスト・パーマーコースなど3コース

 石川遼(22=CASIO)が1イーグル、5バーディー、1ボギーの66をマークし、首位と3打差の13位と好発進した。オフ明けで迎えた先週のソニー・オープンでは調整がうまくいかずに予選落ちし、試合勘を取り戻すために出場した一戦。新しいドライバーや、急きょ日本から呼び寄せたキャディーとの連係もうまくいき、苦手とするバーディー合戦でも上位につけた。

 力強いガッツポーズで、悪い流れを払しょくした。11番パー5。石川はグリーン左のラフから、残り13ヤードの第3打アプローチを、直接カップインさせて拳を突き上げた。「難しいアプローチだったけど、うまく打てました。入らなくてもバーディーは取れたと思います」。直前の10番パー4では、5メートルのバーディーチャンスからまさかの3パット。立ちこめた暗雲を、直後のイーグルで振り払った。

 今大会は3日間の予選をアマチュアと一緒にプレーする独特の方式でピン位置などコース設定がやさしく、「バーディー合戦になるのは分かっていた」。首位リードが63を出すなど、スコアの伸ばし合いの中で上位に踏みとどまり、「我慢の展開の方が得意で、こういう試合は苦手だったので、今回ちゃんとバーディーをたくさん取れたのは自信になる」とうなずいた。

 先週のソニー・オープンでは、時差ボケや体調不良もあり、試合に向けて気持ちを高めることができなかった。「そこをうまくやるには、試合を重ねるしかないんです」と今大会への出場を決定。キャディーのビブスに「ISIKOWA」と間違った選手名が刻まれるほど急な出場だったが、きっちり第1日にコンディションを合わせてきた。

 今大会から使用するキャロウェイゴルフの新製品ドライバー「ビッグバーサ・アルファ」もはまった。18番パー5ではミスショットも「右のバンカーを越えるはずはないと思っていたのに、楽々越えていた」と飛距離を稼ぎ、バーディーにもつなげた。同じマネジメント事務所に所属するプロで、急きょキャディーをつとめた山形陵馬(23)とのコンビもさえた。「明日も最低4アンダーで回りたい」と石川。ホールアウト後はすぐ、第2ラウンドで回るラキンタCCに移動。タッチを合わせるべく、日没まで練習グリーンでパッティングを重ねた。【塩畑大輔】