<米男子ゴルフ:全米オープン選手権>◇最終日◇15日◇ノースカロライナ州、パインハースト&リゾート(パー70)

 松山英樹(22=LEXUS)が35位に終わり、日本人初の全米オープン2年連続トップ10を逃した。しかし、メジャー制覇への意欲は高まる一方で「勝つと思ってやっています」と宣言。次のメジャー・全英オープン(7月17日開幕、ロイヤルリバプールGC)で日本男子初の偉業に再挑戦する。マルティン・カイマー(29=ドイツ)が通算9アンダーで、10年全米プロに続くメジャー2勝目を飾った。

 当たり前と言わんばかりに、松山は口を開いた。「どっちも違うと思います。僕は勝つと思ってやっていますから」。今回は勝てなかったが、米ツアー出場7戦を経験し手応えは増した?

 逆に難しさが深まった?

 答えはどちらでもない。出る試合は勝つ-。

 米ツアー初優勝を飾った2週前のメモリアル・トーナメントには、世界ランクの上位が顔をそろえた。「あのフィールドで勝てたということは(メジャーでも)勝てるということ」。自信は確信に変わりつつあるのだ。

 74を打ち、35位に終わった最終日も、負けてなお強しの印象を残した。スタート1番パー4。残り145ヤード、9番アイアンの第2打はグリーン右端から6ヤードに切られたピンの右後方に落ち、グリーン右下までこぼれた。そこから2度、アプローチをミスして、ダブルボギー。「悪いショットではなかったけど…」。もう2ヤード左に落ちていたら、完全なチャンスだった。

 上を目指し、攻めたからこその悲劇だ。3~7番、11~15番と計10ホールで、2~8メートルのバーディーチャンスをつくった。もし1番の第2打が…。2年連続トップ10は十分にあった。

 優勝したカイマーには、2月のWGCアクセンチュアマッチプレー選手権1回戦で勝った。「メジャーに勝つには、練習しかない。こういうコースはなかなかないし、いい経験ができた。全英もこんなコースかなと思うので」。次のチャンスは、7月の全英オープンだ。【加藤裕一】