<F1:中国GP>◇決勝◇15日◇上海

 日本人ドライバーとして8年ぶりの表彰台が期待された小林可夢偉(25)は2列目という絶好の位置からのスタートで、いきなり順位を落とした。いつも通りに発進したが、路面に残ったオイルに乗ってしまい「思うように進まず、スピードが伸びなかった」という。ほかの車に抜かれたのが響き、最後まで挽回できなかった。

 今季も課題とされた決勝のスタートのポジションを上げることに成功し「チームが強いマシンにしてくれた。表彰台に立つチャンスがある」と、気合十分で臨んだ。出だしでつまずいた上に、各マシンのタイム差が開かない激しいレース展開で、スピードを思うように上げられず苦しんだ。

 懸命に追い上げ、56周の40周目には出場ドライバー中の最速ラップを記録した。いつも最低限の目標と定めているポイント(1点)も獲得した。それだけに不運ともいえるスタートが悔やまれる結果となった。

 最速ラップを前向きに受け止め「レースと予選の両方で強くなれることは証明できた。次は全てがうまくいってほしい」と話した。